こんにちは!
十勝きこり不動産の川瀨です。
先日、本州に山を所有されている方と山を踏査した時に「北海道の山は、境界が分かりにくいね」と言われました。
本州では自然が境界となっている(谷や尾根など、地形で区切る)ことが多いですが、北海道は地図上で線を引いたようなまっすぐな境界が多いためです。
そんな北海道の山林ですが、場所によっては山と山の間に細長い土地があります。
地番がある場合や、地番が「道―○○○○」となっているケースもあります。
今回はそんな「合線」と言われる旧法定外公共物の話となります!
山の中にある合線(ごうせん)とは
合線とは、かつては里道や水路、将来道路になるかも知れなかった土地のことを指しています。
これは旧法定外公共物と言われ、通常は国が所有しています。
(市町村が必要なものに関しては、法定外公共物とされ譲与されている場合があります!)
北海道の山林については場所によって合線が入っていることがあり、土地と土地の間を区切るように通っているケースも珍しくありません。
合線は国有地となっているものの、現在はその機能が失われ使われていないことがほとんどです。
そのため、木が生えていたり、崩れていたりと、そのままでは通行することもできません。
また、道路や通路ではないため勝手に通ることや木を伐ることはできず、通行する場合には許可もしくは購入する必要があります!
では自分が所有もしくは取得する予定の土地の間に、合線があったらどうしたら良いでしょうか?
合線を通行するためには
合線に隣接している土地の所有者は、通行しなければ自分の土地に接続できない可能性があります。
その場合に考えられるのは、以下の2つです。
1.通行許可をもらう
法定外公共物として各市町村に譲与された合線は、市町村がその機能が必要と考えて譲り受けているため、通行許可をもらえる可能性が高いです。
そのため、市町村が所有している場合は担当の課に確認し、通行許可をもらいましょう!
その際は通行にあたり草木を伐採しても良いか合わせて確認し、必要あれば書面で許可申請を行うのが理想です。
2.購入する
旧法定外公共物として財務省が管轄している合線は、基本的に通行・伐採等をすることはできません。
そのため、管轄している財務事務所へ連絡して、売り払いを受ける必要があります。
もし自分の土地が合線を挟み込むように所有している場合は(隣接地が自分の土地しかない場合)は、隣接随契といって随意契約で売り払いしてもらうことができます!

もし隣接する土地の所有者が複数人いる場合は、隣接する土地の所有者の方に連絡をして、購入の意思がないことを証明してもらうことで直接購入することができます。
その場合は隣接する所有者の方から「印鑑登録証明書」の提出と、確認書に「実印」での押印が必要となります。
随意契約ができる状況になったら、契約書の作成や売買金額の設定はすべて財務事務所の方で行ってくれます。
売買金額は基本的には固定資産税評価額がベースになりますが、直近5年間で隣接地の売買が行われていた場合は、売買額をベースに計算を行います。
そのため、合線を取得するなら隣接地を売買する前、もしくは売買から5年以上経ってからだと安く取得できる可能性があります!
なお、売買契約後に所有権移転登記を行いますが、こちらは登録免許税を支払うと国が法務局に申請して手続きをしてくれます。
そのため、所有権移転登記に掛かる費用は登録免許税のみとなります!
※売主が国であるため、国土法の届け出も不要です。
実際に売買を行った流れについて
では、実際に行った合線の取得について、箇条書きでご紹介します!
・合線の所有者を確認
地番の所有者を調べて「財務省」が所有している土地だった場合は、各地域を担当する財務事務所へ連絡します。
地番が「道─○○○○」のような登記を取得できない場合も、財務事務所へ連絡すると教えてくれます。
・隣接者の調査と交渉
合線が財務省の所有であった場合、現在機能が失われている旧法定外公共物であれば売り払いを行ってくれます。
別の隣接所有者がいる場合は取得する意向がない確認書をもらう必要があります。
その場合は財務事務所が確認書を作ってくれますが、隣接者への交渉は購入希望者が行う必要があります!
今回は2名隣接者がいたため、どちらにも確認書への押印と、印鑑登録証明書の提出をしていただきました。
・法的関係の整理
場所によっては、旧法定外公共物でも市町村から道路指定されている場合もあります。
今回取得を予定していた土地は道路指定されていたため、指定を解除しなければ売り払いができない状況でした。
そのため、道路指定を解除するため議会に諮っていただき、解除してから売買契約を行います。
※交渉は財務事務所がやってくれました!
・必要書類の提出
売買契約を行う前に、印鑑登録証明書や取得を希望する旨の書面などを提出します。
この手続きは委託を受けた地元の不動産会社とやり取りを行います。
・売買契約の締結
書面を提出したあと、情報を基に売買契約書を作成してくれます。
売買契約は郵送か対面を選ぶことができ、場合によっては非対面ですべてを終わらせることも可能です
今回は対面での取引をお願いし、
- 売買契約書(印紙を貼付)
- 売買代金(現金で持参)
- 登録免許税の納付書(金融機関で事前に納付)
- 所有権移転登記の依頼書
を持参して、契約は30分程で終了しました。
合線に隣接している土地を取得する方へ
合線の取得は、時間は掛かりますがそんなに難しい手続きではありません。
取得することで一団の土地として所有することができるケースが多いため、隣接している方はぜひ財務事務所へ相談してみてくださいね!
それでは!
